非農家から新規就農したいと考えている人に知ってほしい3つの現実

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新規就農したい!と考えている人にどうしても知ってほしい現実があります

始めてみたはいいけど「なんか違う…」となって欲しくない。

そんな思いから記事を書いてます。

基本的に世間のイメージって言うのはあてになりません。

実際に脱サラして独立就農を目指すからこそ分かる「現実」をお伝えします

スローライフなんてない。働かざる者、貧乏まっしぐら

「田舎で農業を始めれば時間に追われないスローライフを満喫できる。」

みたいなイメージが蔓延しています。ありえません。確かに一般サラリーマン以下の年収で良ければ可能ですが…

独立すれば何時に出社して、何時間働いて、みたいな「時間」には追われなくなります。

ですが、植物の成長は待ってくれません。満開から何日、実がなって何日という「時間」に追われるようになります。やらなくてはいけないことが渋滞します。

農業をまともにやり始めると休みなんてないです。大事なことなのでもう一度。休みなんてありません。肝に銘じてほしいです。

農業で稼ぐには面積を拡大する以外方法はありません。だから働くしかないのです。

「6次化で加工品だ!」「うまく経営して利益率を高めよう」なんて言うのは人を雇えるほどの面積を抱えてから。変な夢は見ない方が賢明と、凡人の私は思います。

「売り上げ1000万円は体を使え!手取り1000万円は頭も使え!」

言い得て妙です。

園地はない

「耕作放棄地がたくさん!」

これは事実ですが、貸すかどうかとはまた別です。

「見知らぬ人に貸したくない」というのが農家の本音。新規就農者を入れないと産地が持たなくなるからという思いで貸してくれる人ももちろんいますが。

特に果樹をするなら、すでに木が植わっている園地が必要です。新しく植えて金にするには時間がかかりすぎます。

園地問題は就農したいと考えている地域の市役所、農協に状況を聞いてください。地域性がもろに出ます。

事実、私の就農する地域では積極的に園地を新規就農者に引き継いでいるのに、隣の地域では「貸したくない」とのことで木を伐採してしまうため、園地を借りられないそうです。

土地問題はめちゃくちゃ大事。貸す素地のある地域ならば、地域に入って信頼関係を築ければ解決するでしょう。

JAによっては、園地を管理して新規就農者に渡すという事業をしているところもありますよ。

資金はいるよ

ネット記事を見ると「資金ゼロで新規就農」みたいなのがあったりします。

これで成功するのは運が良かったか才能があった人。“凡人”はやめた方がいいです。

なぜなら、独立1,2,3年目は栽培技術、メンタルともに不安定だから。ビギナーズラックで1年目うまくいくと2年目に気を抜いて大赤字。なんてのがお決まりです。特に病害虫は経験がないと対応できません。

赤字になって大変になるのが「生活費」

赤字が出ても「生活できる資金」が必要です。貯金するなり、副業するなりで貯めるしかありません。

固定費に無駄はないか、流動費で無駄遣いはないか精査して貯めましょう。年間いくら必要なのか計算し、2,3年分は貯められるといいですね。

金銭をもらいながら勉強できる環境に身を置くことも可能です。一番現実的なのは国の地域おこし協力隊制度を活用するか、どこかの農業法人で勤めることだと思います。

資金が必要な理由として「初期投資がかかるから」というのが常套句ですが、半分あってるし間違っています。

ハウスや農機などかかるコストはありますが、経営で必要なものは借りれば済みます。認定新規就農者になれば、無利子で結構借りられます。

しかも、運が良ければ引退農家から農機などを引き継げるなんてこともあります。努力と運で初期投資をゼロに近づけることは可能です

まとめ

ここまで新規就農目指す方に知ってほしいポイントをまとめました。厳しめに書いてみました。

農業といえど経営者になる、つまり「起業」するわけです。農業の牧歌的なイメージは捨てましょう

①よく働く

②すぐには独立できない

③資金は必要

この3点に耐えられると思うなら、農業経営できる可能性は十分あるでしょう。私はそう確信しています。

よく働き、しっかり面積を拡大できれば、高所得も見えてきます

この記事を書いた人

農業界に一石を投じようと、脱サラした20代。
「産地統一」という無謀すぎる目標を掲げて産地に乗り込む。
地域おこし協力隊という制度の元、研修中。2025年10月からの独立に向けて栽培技術・経営を学ぶ。
理解=説明可能
アウトプットの場としてブログを書いています。

※イニシャルDに登場する「PROJECT.D」のオマージュです。

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PROJECT.S~梨産地の統一を目指す若者~

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