2021年産 リンゴの栽培面積・収穫量・生産性ランキング

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栽培面積・収穫量・生産性の1位は青森県。3冠達成。青森に敵なし

リンゴは、極早生品種が8月から収穫が始まり、10月・11月頃に収穫最盛期を迎えます。鮮度保持のために、冷蔵倉庫などの貯蔵施設で保管して年明け以降にも販売します。青森県りんご対策協議会によると、青森県にはリンゴが呼吸する作用を調整して収穫時の鮮度を長期間保つことができる「CA貯蔵」という貯蔵技術があり、貯蔵収容量全体の約46%を占めているそうです。

農水省が公表する作物統計を参考に、リンゴの栽培面積・生産量・生産性をランキング形式で見ていきたいと思います。

栽培面積ランキング

2000ha以下がその他

全国のリンゴの栽培面積は3万5300ヘクタール

1位は青森県で56%の1万9700ヘクタール。1県で6割近くを占めています。すごい。国内の出荷だけでなく、台湾や香港を中心に輸出が進んでいます。国内外で需要がある一方、産地は人手不足。弘前市では、原則副業禁止の公務員が収穫のアルバイトをできるようにしました。重要な産業として位置付けている証拠ですね。

2位は長野県で、20%の6980ヘクタール。県オリジナル品種「秋映(あきばえ)」「シナノゴールド」「シナノスイート」のりんご3兄弟が人気です。ちなみにりんご3兄弟はJA全農長野の登録商標。リンゴ産地の千曲川沿いに走る国道は、「アップルライン」として有名です。

3位は岩手県で、6%の2270ヘクタール。JAいわて花巻はオリジナルブランド「賢治りんご」として、宮沢賢治の童話「銀河鉄道の夜」をモチーフにしたオリジナルのパッケージで出荷しています。県によると、文豪・宮沢賢治の大好物だったそうです。

4位は山形県で、6%の2110ヘクタール。同県朝日町は無袋栽培の発祥の地。リンゴは1つ1つ袋をかけて栽培するのが常識でしたが、剪(せん)定や摘果方法など技術的な面を見直し、地道な研究を進めて実践しました。その結果、糖度が2度ほど上がって酸味も増したそうです。

東北が上位を占めています。

  • 5位以下は次の通りです。

収穫量ランキング

1万トン以下がその他

全国の収穫量は66万1900トンです。

1位は青森県で、63%の41万5700トン。栽培面積も1位です。

2位は長野県で、17%の11万300トン。栽培面積も2位。

3位は岩手県で、6%の4万2400トン。栽培面積も3位。

4位は山形県で、5%の3万2300トン。栽培面積も4位。

5位は福島県で、3%の1万8600トン。栽培面積は6位。

6位は秋田県で、2%の1万5700トン。栽培面積は5位。

  • 7位以下は次の通りです。

生産性ランキング

全国の10アール当たり収量は1880キロ

2020、21年9月~3月の全国の中央卸売市場におけるリンゴの1キロ価格はおよそ250円~400円※でした。

1位は青森県で、2110キロ。10アール当たりの売り上げは52万7500円~84万4000円。栽培面積・収穫量ともに1位。

2位は岩手県で、1870キロ。売り上げは46万7500円~74万8000円。栽培面積・収穫量ともに3位。

3位は岐阜県で、1780キロ。売り上げは44万5000円~71万2000円。栽培面積は12位、収穫量は10位。

4位は福島県で、1590キロ。売り上げは39万7500円~63万6000円。栽培面積は5位、収穫量は6位。

5位は長野県で、1590キロ。売り上げは39万7500円~63万2000円。栽培面積・収穫量ともに2位。

  • 以下の順位はこちらの通りです。

※1キロ価格は農水省の「青果物卸売市場調査(日別調査)」を基に算出。出荷時期、品種などは考慮していませんのでご参考程度にご覧ください。

この記事を書いた人

農業界に一石を投じようと、脱サラした20代。
「産地統一」という無謀すぎる目標を掲げて産地に乗り込む。
地域おこし協力隊という制度の元、研修中。2025年10月からの独立に向けて栽培技術・経営を学ぶ。
理解=説明可能
アウトプットの場としてブログを書いています。

※イニシャルDに登場する「PROJECT.D」のオマージュです。

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