米の消費拡大の鍵を握っているのは若い世代。
近年はパンや麺に押されて、特に高齢者の米離れが顕著です。
そんな中、各県で独自ブランドを展開してしのぎを削っています。これまでは良食味を追及し、PRしてきた米販売の情勢が変わってきました。
それが、「環境配慮型」です。
若い世代に刺さるキーワードと組み合わせて米を販売するブランドが増えています。
・米の情勢はこちら
ゆめぴりか
北海道で農業経済事業を展開するホクレン農業協同組合連合会(札幌市)は、ブランド米「ゆめぴりか」(品種名:上育453号)の付加価値向上に向けて、22年から環境負荷の低減に力を入れています。
温室効果ガスの発生量を減らすために、収穫後の稲わらを「搬出」もしくは「秋すき込み」※1を推奨しています。24年には、9割※2の農家が取り組む目標も掲げているようです。(※2日本農業新聞より)
農研機構によると、春すきこみに比べてメタンガスの発生量は約80%減、さらに石灰窒素を併用すると約90%減少したという結果に。
仮に環境に配慮しなくても、植え付けまでの期間がない秋にすきこんだ方が有機物の分解がより進むため望ましいとされています。
※1「すきこみ」
肥料や堆肥、緑肥などを加えながら耕すこと
サキホコレ
秋田県から2022年10月にデビューした「サキホコレ」では、2025年以降に農薬と化学肥料を慣行栽培の半分以下に減らす特別栽培米に全て切り替えるという方針が決まったと、報道がありました。
福、笑い
2021年にデビューした福島県の「福、笑い」(品種名:福笑い)でも、認証GAP(農業生産工程管理)を取得しないと「福、笑い」として販売できません。
生産者を登録制にすることで希少価値を担保し、認証GAPによる安全・安心へこだわっていることなどをPRし、消費拡大を目指してます。
青天の霹靂(へきれき)
青いパッケージが目を引く青森県の「青天の霹靂」
その青いパッケージを生かし、ファッションの要素を取り入れたプロモーションを展開しています。お笑いコンビ・シソンヌのじろうさんによるコントWEBムービー「お米をもって帰ろう」を公開しています。
他にも、メンズファッション誌「POPEYE」でも企画を展開してます。フランスでバゲットを手にもって闊歩するなら、日本人が米を袋のまま持ってもいいのではないか。そんなコンセプトで作られています。やけにスタイリッシュに見えます。
- POPEYEのプロモーションサイト

コメント