栽培面積1位は愛媛県。収穫量1位は福岡県。生産性1位は和歌山県。
上位5県で生産量の5割以上を占めます。
かんきつからの転作で栽培が広がったため、かんきつが有名な産地で栽培が多いことが特長です。
農水省が公表する作物統計を基に、キウイフルーツの栽培面積・生産量・生産性についてランキング形式で見ていきたいと思います。
栽培面積ランキング


全国の結果樹面積は1880ヘクタール。
1位は愛媛県で、全体の約18%を占める344ヘクタールで栽培されています。キウイを栽培するためには、手作業で受粉が必要です。花粉は、輸入か自家採取で入手していましたが、海外でかいよう病が流行し、花粉の輸入が制限されたことがありました。それをきっかけに県内で大規模生産の仕組みを模索し、2024年の販売を目指しています。
2位は福岡県で、14%を占める262ヘクタール。同県では追熟施設で処理をし、選果機には光センサーを採用し、糖度別の商品づくりをしてます。この取り組みは、JA全農ふくれんによると、全国唯一だそうです。県オリジナル品種「甘うぃ」の生産拡大、販売にも力を入れています。
3位は和歌山県で。9%の159ヘクタール。紀の川市が県内一の産地です。
上位3県の共通点は、ミカンの産地だということです。キウイフルーツはミカンの代替作物として導入され、栽培が広がった経緯があります。
・ミカンのランキングはこちら
4位は神奈川県で、7%の127ヘクタール。
5位は静岡県で、5%の100ヘクタール。
- 6位以下は次の通りです。

収穫量ランキング


全国のキウイフルーツの収穫量は1万9700トン。前年より12%減少しました。
主産地である愛媛県や和歌山県で開花期(5月〜6月)の降雨で病気が発生し、実がつかなかったことが影響しています。その影響で、35年連続首位だった愛媛県が2位に順位を下げました。
1位は福岡県で、20%の3880トンを占めます。面積では2位でした。
2位は愛媛県で、17%の3390トン。2022年産は首位に返り咲くことでしょう。
3位は和歌山県で、12%の2420トン。面積でも3位。
4位は神奈川県で、6%の1210トン。面積でも4位。
5位は群馬県で、5%の959トン。面積では6位。
余談ですが、国産は出回りはおおよそ1月〜3月。輸入(ほぼニュージーランド産)は4月〜12月で競合しにくくになっています。外資ゼスプリのCMから国内で人気が高まった珍しい品目です。
・キウイの消費は大きく伸びています。
- 6位以下は次の通りです。

生産性ランキング

全国の10アール当たり収量は、1050キロ。
2020、21年の1月〜3月の全国の中央卸売市場におけるキウイフルーツの1キロ価格はおよそ500円〜650円※でした。
1位が和歌山県の1520キロ。10アール当たりの売り上げは76万円~91万2000円。面積、収穫量ともに3位でした。
2位は福岡県で、1480キロ。売り上げは74万円~88万8000円。栽培面積は2位、収穫量は1位。
3位は山梨県で、1410キロ。売り上げは70万5000円~84万6000円。面積は9位、収穫量は7位。
4位は群馬県で、1370キロ。売り上げは68万5000円~82万2000円。面積は6位、収穫量は5位。
5位は栃木県で、1210キロ。売り上げは60万5000円~72万6000円。面積、収穫量ともに8位。
- 6位以下は次の通りです。

※キウイフルーツの1キロ価格は農水省の「青果物卸売市場調査(日別調査)」を基に算出。出荷時期や品種など全く考慮していませんので、ご参考程度にご覧ください。
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