作付面積・収穫量1位は静岡県。生産性1位は愛知県。
1玉で数万円!!!のような、高級メロンはガラス張りのハウスで栽培されます。
クラウンメロンなどを生産する静岡県温室農協によると、メロン専用のスリークォータ型ガラス温室で作っているそう。太陽高度が低い、冬の光を最大に取り入れるよう南側の屋根が大きくなっています。また、どのメロンの葉にも光がよく当たるように、階段状に北側にいくほど高くなる工夫がなされています。メロンを作るためだけに考えられているからこそ、最高級のメロンができるようです。
温度管理が可能なため、1年中生産しており、収穫は年4回ほど。一つの株に1つだけを残す栽培方法で、果実に最大限栄養がいきわたるよう大切に育てています。まさに温室育ち。
農水省の作物統計を参考に、温室メロン(アールスファボリット系)の作付面積・収穫量・生産性をランキング形式で見ていきます。相場を参考に売り上げも掲載しています。
・メロン全体のランキングはこちらです。茨城県が三冠達成👑
2021年産メロン 作付面積・収穫量・生産性ランキング | うまいもん事典 (msy272.com)
作付面積ランキング
全国の作付面積は、607ヘクタール。温室を含むメロン全体(6090ヘクタール)の約10%です。
1位は静岡県で、25%の230ヘクタール。
メロン全体では面積・収穫量8位でしたが、温室メロンでは堂々1位。県全体のメロン栽培面積は247ヘクタールで、9割以上が温室メロンのようです。
有名な「クラウンメロン」や「アローマメロン」を栽培しています。クラウンメロンの中でも、ランク分けがなされています。希少度が高い順に、1000個に1個程度の「富士」、百貨店や果実専門店で売られる実質最高級の「山」、全体の6割を占める「白」、家庭用におすすめな「雪」。1玉で2~3万円くらいで販売される(桐箱入り)の富士。一体どんな味がするんでしょうか・・・高嶺の花ならぬ「高値の山」!
2位は愛知県で、13%の124ヘクタール。
メロン全体では6位。出荷時期は6月~10月で、ピークは7~8月。アールスメロンのお盆需要を満たす重要な役割を担う産地。渥美半島が有名です。
3位は茨城県で、12%の111ヘクタール。
2021年産メロン全体で、作付面積・収穫量・生産性ランキングで1位。言わずと知れた「メロン王国」。中でも鉾田市が産地として有名です。
- 一覧は以下の通りです。
収穫量ランキング
全国の収穫量は1万7000トン。メロン全体(15万トン)のうち約11%です。
ランキングは面積と変わりませんが、上位2県の存在感が増しました。
1位は静岡県で、36%の6050トン。
2位は愛知県で、24%の4010トン。
収穫量では上位2県で6割。温室メロンの2大産地。
3位は茨城県で、18%の3150トン。
- 一覧は以下の通りです。
生産性ランキング
全国の10アール当たり収量は2800キロ。
5月から11月の平年(過去5年平均)の1キロ価格は、600円~1000円。
1位は愛知県で、3230キロ。10アール当たりの売り上げは193万8000円~323万円。面積・収穫量は2位。
2位は茨城県で、2840キロ。売り上げは170万円~284万円。面積・収穫量は3位。
3位は静岡県で、2630キロ。売り上げは157万8000円~263万円。面積・収穫量は1位。
- 一覧は以下の通りです。
※1キロ当たりの価格は、日本農業新聞が公表する「Netアグリ市況」の品目「アールス」から概算。対象市場は全国大手7卸のデータです。品種ごとや他の卸売業者の価格などは参考にしていません。
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